ゆるり、ゆるりらと落ちていく不思議な煙の滝 - RAKUNI - ラクニ -
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ゆるり、ゆるりらと落ちていく不思議な煙の滝

倒流香の香炉

いつまでも、見ていたいと思わせてくれます。

先日、Instagramを見ていたら面白い動画があったんです。入り組んだ形状の陶器のなかを、スローモーションのように、上から下へと落ちていく滝。しかし時々上や横にも舞うところから、液体が作った滝ではないと気が付きました。

ドライアイスかな?と思って調べたところ、発見したのが倒流香(下流香、流川香とも呼びます)。中国で流行しているという、煙が上にではなく下へ下へと落ちていくお香なんですって。へえ。面白い。ゆったりと、それでいて滔々と流れていく豊かな煙の流れを見ているだけで、なんとも癒やされるじゃないですか。くすんでいた気持ちが解けていくかのようじゃないですか。

倒流香の香炉

 

気がついたら、どっさりです。倒流香の香炉をたんまりと仕入れていました。購入したのは日本のAmazonです。海外発送のものがほとんどで、中には1ヶ月以上かかった品もありました。それくらいヨユーで待てる!という方は、AliExpressなどで探したほうがお好みの香炉が見つかるかもしれませんね。

全部で6つの香炉の動画をまとめてみました。カンタンに紹介させてください。

まず1つめは、山脈のなかになぜか龍がどんっ! アタマの上に載せたお香の煙を口からもわーっと吐き出しているドラゴンデザインです。山水画のような世界観が美しく、もっともお気に入りの香炉です。

続いてコンパクトながら幅広でダイナミックな滝の姿を描く壁型。倒流香の陶磁器としては地味めなルックスで煙の動きも地味め。だからこそ気持ちもゆったりとなるというものです。

3つめは2つの小池から、最下段にある大池へと連なる渓谷的レイアウトなのですが…実はかなりのダイナミックダイクマな香炉なのです。小池に煙が溜まりきってからのフォールダウンは「おおおお」と声が漏れてしまうほど、見応え、ある。

その次にくるのは、もっとも期待していた香炉でしたが…じ、地味だ。壺の形状をしているために空気の動きの影響を受けにくいというメリットがあるのですが、格段の堀が深めで、覗き込むようにしないと煙の動きが見えずに魅力が伝わらないかも。

いちばんピーキーだったのがドラゴンボールスタイルです。ドでかい龍が世界を覆い尽くすかのように煙を吐き出すのですが、とにかく空気の影響を受けやすい! ちょっと身体を動かしただけでも煙が舞ってしまいます。エアコンですら止めたくなります。見た目のインパクトは一番強いというか、龍が好きですよねあちらの皆さま。

ラスト! 倒流香の香炉にしては珍しくもモダンなスタイリングです。小さいけれどもお値段も498円と激安で、はじめての倒流香にぴったりかも?

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さて、見ているだけでほわーっとなれる。考え事悩み事が霧散して気がらくーになれる倒流香ですが、長時間の利用にはご注意を。

煙が下方へと流れるようにするため、倒流香につかうコーン状のお香はタール(ヤニ)成分が多めとなっています。1粒のお香を炊き終わったあと、煙が溜まっていた場所を触ると…ペトペトしてる…。タールがこびりついちゃってる…。

ゆえに、倒流香を使う都度、界面活性剤(中性洗剤)を使って掃除をしたほうが良し。掃除をしないままでいると、香炉を置いていた床やテーブルだけではなく、壁などにもタールが付着し続けちゃいますから。

Ryota Musha
1971年式のフリーライター。カバーエリアはデジタルガジェット、オーディオ、カメラ、家電などプロダクトに関するインプレッション、コラム、インタビューが中心。時間ができるとカメラ片手にあちこちの街の散策にでかけます。赤提灯系居酒屋とBBQが大好物。

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